あげます、ココロ以外。
響、最低ー!

昼休みの終わりを告げるチャイムに促され、やっと離れた響から逃げるように教室に駆け込んだ。


何がしたかったんだー・・・?


「あの、安藤さん・・・?」
「はい?」

教室に入ると、クラスの女子2人が私を囲んだ。


「安藤さん・・・来栖先輩と付き合ってるの?」

「・・・え?」

何でそうなる?

確かに最近、お昼一緒に食べてはいるけど・・・。



「さっき、2人が・・・・・・
キス、してるのをみちゃって・・・。」


「え?!」



見られてたのか。
いや、してないけどね?

クラスメイトの視線が私に突き刺さる。

目の前の女子は、何故か不安そうだし、これが世にいう女の嫉妬というものなのかな?



「付き合ってないし、キスもしてないよ。」

「嘘ついてない・・・?」

さっきから1人だけで攻撃的な言葉を浴びせてくるのには、何なの・・・?


「嘘をつく理由がないからね」
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