あげます、ココロ以外。
「俺はちゃんと詳しく話したのに?」
「いや、あなたが勝手に...」
「は?」

ひぃっ...!

「話してくれないと、お前が夜遊びしてる事ばらすぞ・・・?」
「そんなこと言ったら、先輩のバイトのこともばらしますよ?!」
「俺の信頼舐めんなよ?」

ダメだ。勝ち目がない・・・。

座りながらもだんだん最初と同じような体勢になりながら、抵抗の意志を示すが暖簾に腕押し。

「あの、本当に話したくないんです!」
「・・・何で?」

「何でって・・・」

だって、情けない。

大した理由でもないのに、あそこに居場所を求めている自分が。

言いよどみながら俯いていると、頭上からため息が聞こえてきた。

「じゃあ、言わない代わりに俺のストーカー探し手伝え!」

「・・・ん??」

また命令口調が私の体を硬直させた。
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