嫌いの反対



「キャー!!!!!!!!!!!!」


女達の響く悲鳴。

なんだ?と集まる野次馬。




…私の体の至る所から流れる血。






「おい」



波留多が血相を変えてこっちへ寄ってくる。



彼はそのまま私を抱きかかえたけど



「離せ」




私の低い声で咄嗟に離れる。




「咲良、落ち着け」

「うるさい」

「ここじゃ駄目だ」

「うるせぇっつってんだろうが」



殺気を放った私に誰一人口を開くことはなく。



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