嫌いの反対
「なんだよ」
ムッとして返す波留多にまた笑う。
「波留多、最近変だよ」
「んなわけあるかよ」
「だって言い合いも出来ないくらい本当にクールになっちゃったし」
「そうでもない」
「かと思えば私がこんなになったら本気で心配して弱々しくなっちゃう」
「いや、それは」
「総長さんがこんなひとだってバレたら大変だね」
「そうだな」
…そこは否定しないんだ。
「あとこれ、大袈裟だよ」
といってそこら中にぐるぐる巻きにされた包帯たちに目を向ける。