嫌いの反対
次の日。
私は昨日あんな大事を晒してしまったため、波留多に学校へ行くことを却下されてしまった。
「行くぞ」
何時ものようにバイクの後ろへ乗り、倉庫へ向かう。
「おー咲良ちゃん、早いね〜」
「隆琦こそ!おはよう」
「うん、おはよー」
いつも通りに挨拶を返してくれる隆琦にどこも変わった所はない。
午前10時になりかけようとしている時計をみて、早速隆琦が立ち上がった。
「んじゃ俺、行くわ」
「おー」
波留多は何時ものように手を振る。
『それは隆琦から直接聞いた方がいい』
不意に零の言葉が脳を駆け巡った。