嫌いの反対


祐亮のことをお兄ちゃんなんて言葉で呼ばない勇太を初めて見ると、彼は今までで見たことがないほど冷たい目で私を見下す。







「あんな人と良く一緒にいれたね。まあ最終的に咲良ちゃんも裏切られてるんだから一緒か~」

「勇太」

「ん~?なあに?そんなに急かさなくても。今日はお話しするためにここにきてあげたんだ」






彼は私を一瞥すると、ぐんと背伸びをして私の横に座った。


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