嫌いの反対



もちろん、まだ戦っている勇太も。


吹っ切れてないであろうにも関わらず私に笑顔を向けてくれて、まだ自分自身と向き合ってる隆琦も。


まだ抱え込んでいる零や守も。



みんな大切だ。みんなと一緒にいたいのに。







こんなに波留多の言動に支配されている自分が惨めに見えて。





「ハハ、自意識過剰……自惚れ………身の程を知れ……って具合か」





そう自虐して笑う。





肩を落としながら倉庫とは違う方面に歩き出す。



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