嫌いの反対
「てか隣にいる男の人だぁれ?」
「また誑かしたんじゃね?」
「えっ体ぁ〜?」
「てか、顔はいいんだからもっと他の女捕まえればいいのにぃ〜」
とじゃじゃ馬が騒ぐ。
「だって。じゃあ」
私は彼にそういうと歩き出そうとする。
それは彼の手によって止められた。
「お前、黄竜の元姫なのか?」
その声に私はまた心が冷めた気がした。
黄竜。みんなが大好きだった。
なのに、今はその名前を聞くだけで心が冷めていくのがわかる。
「だったら、何?あなたには関係ないでしょ、消えて」
そういうと私は今度こそ歩き出した。