嫌いの反対
「そんなの、お前が1番よくわかってるだろうが」
そう言って歩き始めるのは波瑠多で。
それは友梨の方にではなく。
「俺1人でお前らぶっ倒してやるよ」
守達を殴ったあのスーツの人達だったから。
「は!?」
「いやおいまて波瑠多」
「正気か!?こいつら組だぞ」
私たちは一斉に目を見開く。
「あら、そりゃそうよねえ。おふざけでやってる暴走族サンたちには組の者なんて手も足も出ないわよね?」
ハハッと笑う友梨はそれはそれは黒くて、、でも波瑠多をきっちり睨んでるのがわかる。
「そうやって俺たちのことも舐めてくれるから困るんだよ」
波瑠多はそう吐くとそのスーツの人たちに挑んでいく。
数回、鈍い音が聞こえた。
…3人だったはずのスーツの人はどんどん増えていく。