嫌いの反対
え?と言わんばかりに聞き返すと友梨は目を開いて私を見つめる。
「申し訳ないなんて思ってない。今だってなんであなたを庇うのか分からない。裏切ったくせに庇うなんて都合のいいって思ってる」
友梨は黄竜を睨むと アハッと笑う
「でももういいの、そんな考えあんたみたいな真っ直ぐなバカに通用するとは思えないし」
「は、はぁ」
「せいぜい取り合いの真ん中にでもいたら?」
友梨はそういうと了雅と波瑠多を交互にみる。
私はよく分からなくて首をこてんと傾けると波瑠多に腕を引かれた。
「余計なことを言うな」
「あら、余裕は無いみたいね」
友梨はフンと鼻を鳴らすとスーツの人達に一声かけて退散しようとする。
「ねえ!!!!」