嫌いの反対
そう言って笑った。
「はいはい、分かった分かった。
友梨ちゃん虐めてごめんね?もうあんたと話す機会はなくなりそうだけど。
No.1 暴走族もここまで落ちぶれたもんね。
私に突っかかってないで『お姫様』守ったら?
崩れちゃうよ??」
私は光を宿すことなく、ペラペラと話した。
「てめえ!好き勝手喋りやがって!てめぇのしたこと分かってんのかよ?!」
昴が殴りかかってくるけどそれを波留多が止める。
「だったら『お姫様』がやられないようにちゃぁーんと守ってあげれば?1秒たりとも離れないでさ。そしたらいじめ、無くなるんじゃないの?」
まあそもそも私やってないし。
と心の中で付け足せば、友梨から睨まれる。
ああ、あんたの自作自演ってわけ。
そりゃ1秒たりとも離れなかったら作れないわな。
昴と波留多の間で少しの亀裂が入る。
みんながそっちに気を取られている隙に友梨にグイッと手を引かれた。
「星龍に媚び売ったの?やっだなぁ〜、咲良ちゃん、助け求めても意味ないよ?」
こてんっと首を傾ける友梨。
それはどうだか。
ハハッと笑って波留多を置いてスタスタと歩き出した。