嫌いの反対



裏切られたその日に手を伸ばされて

仲間になるであろう人に「僕らも誰かに裏切られてここにいるんだ」と言われた時。



ああ、自分と同じ人がこんなにいる、と思った。


安心すると同時に悲しくもなった。



1つの情報で。1つの薄っぺらい嘘で。


これでもかというほどに渦巻く。






「惑わされる方も、最低って言われる世界」






ああ、闇に堕ちていきそうだ。


もうそんなの嫌なのに。






そこまでで考えるのはやめた。


波留多がいる、みんないる。




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