星降る夜はその腕の中で─「先生…私のこと、好きですか?」
12月~冬休み
結局兄と会えたのは12時過ぎで、自宅近くまで先生に送ってもらい帰宅すると兄妹揃って父にこってり叱られてしまった。
翌日の25日。
昨夜の雪は積もることなく、空は朝から晴れ間が見えていた。
学校はもう冬休みに入っているけれど、私は夏休み同様相も変わらず先生目当てに学校の解放教室に行く。
放課後の塾に向かう前の僅かな時間、私は英語準備室に顔を出した。
「あぁ、南条…」
いつにも増して先生は何か照れ臭そうに目線を逸らして、頭の後ろをくしゃくしゃと掻いたりする。
そんな先生の姿を見ているとなんだか私も昨夜のことを思い出して、ちょっとそわそわしてしまう。
目映い青の世界。
約束の指環。
ふたりきりの車内。
そして
やり直しのファーストキス─
(駄目…ここで思い出すと緊張しちゃう!)
途端に体温は上がり、気恥ずかしくなっていつものようには眼を合わせられなくなる。
ようやく私たちがお互いに他人行儀な会話を幾つか交わしたところで、他の英語科の先生が部屋にやって来てしまった。
私は少し名残惜しく思いながらも先生に別れを告げて、塾に向かった。
* * *
翌日の25日。
昨夜の雪は積もることなく、空は朝から晴れ間が見えていた。
学校はもう冬休みに入っているけれど、私は夏休み同様相も変わらず先生目当てに学校の解放教室に行く。
放課後の塾に向かう前の僅かな時間、私は英語準備室に顔を出した。
「あぁ、南条…」
いつにも増して先生は何か照れ臭そうに目線を逸らして、頭の後ろをくしゃくしゃと掻いたりする。
そんな先生の姿を見ているとなんだか私も昨夜のことを思い出して、ちょっとそわそわしてしまう。
目映い青の世界。
約束の指環。
ふたりきりの車内。
そして
やり直しのファーストキス─
(駄目…ここで思い出すと緊張しちゃう!)
途端に体温は上がり、気恥ずかしくなっていつものようには眼を合わせられなくなる。
ようやく私たちがお互いに他人行儀な会話を幾つか交わしたところで、他の英語科の先生が部屋にやって来てしまった。
私は少し名残惜しく思いながらも先生に別れを告げて、塾に向かった。
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