星降る夜はその腕の中で─「先生…私のこと、好きですか?」

「お早うございます」

 入れ替わりに教頭先生が職員室の奥のホワイトボードの前に立った。

「ではまず全校の連絡事項からです。春休みの北校舎の修繕工事ですが…」


 教頭先生が淡々と連絡を読み上げていく。
 その途中、隣の事務室のドアが開き事務の女性が駆け込んできた。


(? 何だろう?)


「村田先生!」
 女性が村田先生の所へ駆け付け、何事か小声で話すと、

「…え」

村田先生の怪訝な声が聞こえた。

「分かりました。報告ありがとうございます」


(?)


 いつも落ち着いている村田先生にしてはらしくない早口で答えると、足早に職員室を出て行く姿が見えた。

        *   *   *
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