星降る夜はその腕の中で─「先生…私のこと、好きですか?」
 その後岩瀬とヤマセン、それに先生が応接室を出、私はそのまま残って村田に進路指導を仰ぐことになった。


 けれど…


 やはり村田は私の成績を見て国大を推すばかりで話にならず…


(先生…)


 やっぱり先生が良かった…


 私を見ててくれるのは先生だけ。

 私を分かってくれるのは先生だけ。


 私を抱き締めてくれるのは


 先生がいい─



 結局村田とのやり取りは埒が明かず、私は応接室を出たい一心で、諦めて国大を第一志望にすることを承諾した。


        *   *   *
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