キミになりたい。
受験生とは思えない、楽しそうな会話。

私にはとてもじゃないけどそんな時間ない。

それに、こういう女慣れしている所も、瀬戸を仲間な理由の一つだ。

朱莉ちゃんが、前を向いた所で、私は瀬戸に話しかけた。

「そんなにいつも遊んでるの?」

「まあな。何?お前も俺と遊びたい?」

「結構です」

なんでこんな人が学年2位なんて取れるんだろ。

私なんて。

「では数学の授業を始めます」

先生の言葉を合図にみんなが教科書とノートを机から出す。

ノートを開けて、私は固まった。

慌てて表紙を見ると、“自習ノート Part16 ”と書かれてある。

間違えた、ノートを。

変わりのノートなんて持ってないけど机の中を、漁ってみる。

「何これ、めっちゃ書いてる」
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