キミになりたい。
私は何事も頑張ってきた。

頑張るしかなかった。

勉強してもしても、 褒めて貰えなかった私は、他のことも頑張るしかなかった。

私は、本当は運動が苦手だ。

だから、こうやって人の倍以上練習しなきゃ行けない。

運動が出来ないから吹奏楽部に入った。

そこでも1番になりたくて、フルートを家にまで持ち帰って練習し、曲も聴きまくった。

美術の作品は徹夜までして完成させて、
県のコンクールで優秀賞を貰った。

可愛くなりたくて、美容には人一倍気を使っているつもりだし、いつも優しい人でいようとした。

気づいたら、私は｢何でもできる子｣になっていた。

本当はそんなことない。

私は、やらないと出来ない。

努力しなければ出来ない子なのに。

こんな肩書きがついてからは、よりしんどかった。
< 27 / 28 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop