向日葵だけが知っている
「ここ。」
先輩に続いて中に入る。美千留とは出口で別れた。
「あの…光希先輩。」
先輩は何でまた、楽屋に来てって?

先輩に言おうとしたが、その前に先輩に止められた。 
「まあまあ、ちょっと待ちなって。待ってたら分かるから。」
「…はーい。」

しばらくすると二人の女子高生がやって来た。

あっ!あれは…同じく雨降る朝に、に出ていた人だ。
同じ楽屋なのか…。
でも…、何で先輩はここにいろって?

「光希ちゃんお疲れ。」
「いろはちゃんもお疲れ様ー。」

「ちょっとー。私も頑張ったよー。」
「あー。三咲も頑張ったね。」

「何よ。いろは。失礼しちゃうなー。」
そう笑い合う三人の女子高生はみんな美しかった。まあ、劇団に入ってるもんね。

私が邪魔者に感じたが、声をかけてみることにした。

「あの…光希先輩?」
三人は一斉に振り向いた。
「あっ、ひまりちゃん。ごめん忘れてた。」
「えっ!光希ちゃんの後輩?かわいいー!」

「この子も演劇やってるんだよね?」

「あっ、…はい。」

なんだ…このメンツは…。華やかな女子高生オーラがすごい…
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