向日葵だけが知っている
「光希先…」
「あっ、私は先輩とカフェでお茶しにいくから、頑張ってねー!」

見捨てられた…。て言うか、今度はカフェですか、先輩…。
先輩のお小遣いが気になるな。

「さてと。」
三咲さんが私の鞄を指差す。
「ふたりのロッテの脚本見せて。」
「あっ、はい。」

私はふたりのロッテの脚本を差し出した。
三咲さんといろはさんは脚本を読み始める。

なんか…怖いな。
「あっ、私たちのことは三咲ちゃんといろはちゃんでいいからねー。」
「そんな遠慮しなくてもいいよ。少なくとも私は怒らないし。」

「三咲ー。さりげなく私が怒りんぼって馬鹿にしてる?」

「べーつにー。いろはが本性黒くて怒りんぼなんて思ってないけどー。」
「三咲ー。」

二人は仲がいいみたいだ。二人の会話を聞いていると漫才のように面白くて笑ってしまう。
「いろはちゃんと三咲ちゃんって仲がいいんですね。」
「「仲良くないし!」」

ほら。やっぱり仲がいい。
< 105 / 252 >

この作品をシェア

pagetop