向日葵だけが知っている
でも、今さら他の人に話しかける訳にもいかず…。

私はもう一度話しかけてみた。
「ど、どこに住んでるの?」
「…北榊。」

おー。金持ちゾーンじゃないか。
「いいな。お金持ちって。」
美千留は最初は黙って、次に私に質問を返した。

「…そっちは?」
「榊港だよ。」

「…珍しいね。遠いのに。」
「でも、電車で1時間もかからないよ。」
「…地下鉄組?榊電組?」

「地下鉄組だよ。」
「…じゃあ、…同じだ。明日一緒に学校行かない?」

私は笑顔を浮かべた。
「うん!」
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