向日葵だけが知っている
「ふっ!こんな女王様ほっとこうぜ」

一人の男子がそう言うと、周りはバラバラと離れていった。
凪沙ちゃんは一人たたずんでいたが、しばらくすると教室を出て行った。


確かに凪沙ちゃんは悪いことをした。本当に悪いことをした。
まだ…許せない。
…でも、だからってクラス全員から悪者扱いされるのは違う気がするんだ。

心の中にモヤモヤと渦巻く。

そんなとき、私は教室のドアから美千留が様子をうかがっていることに気が付いた。
…もしかして、…全部聞いてた?

「…あっ。」

美千留は私と目が合うと慌てて逃げたした。


「待って!美千留!」


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