向日葵だけが知っている
いよいよお別れが近づいてきたある日。

お父さんは二人にこう聞いた。
「何か欲しいものはあるかい?」

二人が答えるものはただ一つ。
「「クリスマスプレゼントも、誕生日プレゼントもこれから先、ずっといらないから、お父さんとお母さんがわかれないで欲しい!」」

お父さんは、この言葉にハッとした。
お父さんは、やっと気が付いたのだ。本当に自分が守らなければならないものは家族だと…。

しかし、やっかいなのは婦人。
お父さんが暗い気持ちで婦人に会いに行くと、婦人は気まずそうに言った。

「今更なんですが…やっぱり別れましょう。私、本当にあなたを愛してますけど、あなたの大好きな音楽を愛せそうもないの。」
婦人も、最後は身を引いてくれた。
婦人と…編集長。二人の犠牲によって、ついにお父さんとお母さんは結ばれたのだ。
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