向日葵だけが知っている
「ただいま…」
「さくら!お帰りなさい。」

珍しく、お母さんがいた。
「お母さん。仕事は大丈夫なの?」
「あら。お母さんだって仕事ばっかりじゃないのよ。」

そう言って、お母さんは笑った。
「それで?」
お母さんに聞かれてハッと思い出した。

ひまりから足のこと聞いたのかな?

でも…心配はかけたくない。お母さんには仕事があるから、邪魔したらいけない。
「あー。あれね。なんかPKCで、もう陸上ができないんだって。残念だなー。アハハ」

無理やり笑って、明るく振舞った。
< 195 / 252 >

この作品をシェア

pagetop