向日葵だけが知っている
次の日。
「おはよう。」
朝起きると、お母さんとお父さんはやっぱりいなくて、ひまりも劇団に行く用意をしていた。

「お姉ちゃん、行ってくるね。」
「うん。」

いつものようにそれだけ言おうとして、私は慌てて付け足した。
「あっ、ひまり。ありがとうね!スポーツメーカー会社員!」

ひまりは笑顔で答えた。 
「ううん。参考になったならよかった。」

今までこんな会話しなかったのに…
私達姉妹の距離がこんなにも縮まったのは何でだろうね?
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