先生はめんどくさがり。
気分絶好調で靴箱へ行くと、私の靴箱の前にクラスメイトのミヤちゃんが立っていた。
「あ、恋!」
「ん?どしたの?」
「ちょっと聞いてほしいことがあって…」
そう言って俯くミヤちゃん。
聞いてほしいこと?私に?
「なんかあった?」
そう優しく聞くと、ミヤちゃんは顔を上げて真剣に話し出した。
「もうすぐバレンタインじゃん…?好きな人に渡そうかな、なんて思ってて…さ」
「うん?渡さないの?」
「恋は渡す?」
え、私?
渡すよ。
渡すに決まってるじゃん。
さっき了承得てきたところだよ。
「渡すよ!」
「……それって、啓太くん?」