先生はめんどくさがり。


「ごめんね。引き止めて」


「ううん。全然」


「じゃあまた明日ね。本当にありがとう!」





そう言って手を振って帰っていったミヤちゃん。



私、大丈夫だよね。


啓太のこと、傷つけたりしないよね。





「……わかんないや」





ボソッと呟いたその言葉は、誰にも届くことも聞こえることもなく、スッと消えていった。





そして、2月14日。


バレンタイン当日。



啓太といつものように一緒に行くけど、校門を通り過ぎたあたりで両手にはたくさんの紙袋。


先輩、後輩、同期…構わずモテモテの我が幼馴染み。



年々増していくモテ度…恐るべし…

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