先生はめんどくさがり。
「いや……なんか…嬉しいより、信じられないの方が…強くて…」
「信じられないの?」
「あ、いや…っそういうわけじゃ…」
「もう1回言って欲しい?」
先生は、そう言って私の大好きな笑顔で笑う。
「先生、本当に意地悪ですね」
「…お前だけにな」
ほら。
またそうなって確実に、心臓を破裂させようとしてくる。
「…もう1回好きって言って欲しいです。ちゃんと聞いてなかったから……」
「嘘つき」
「……っ本当」
「おいで」
そう言われて先生の手を掴めば、腕引かれて、両脚の上に乗せられて、向かい合わせで座ることになる。
お互いの息が当たるほど、距離が近い。
本当に…心臓に悪いよ……
数秒見つめ合うと、先生の顎が肩に乗った。
私の耳を、先生の息と髪がくすぐる。
「恋…」