先生はめんどくさがり。


どうしてだろう。


こんな大きな事なのに、大丈夫って思ってしまうのは。



車は私に反比例して、どんどん進む。


知らない街にさしかかって、見ただけでもわかるお金持ちの雰囲気。





「落ち着けよ」


「無理!」





そして綺麗でオシャレなレストランの前で、車は停まった。





「もっとスカート長くした方がいい?髪も暗くすればよかったかなー…」





隣にいる先生が、シートベルトをガチャっと外した。





「お前はお前だろ。そのままでいればいい」


「でも緊張がっ」


「緊張しない方法教えてやろうか」


「あるんですか?!」





そうすると、先生が身を乗り出してまたわざとリップ音を立ててキスをした。

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