先生はめんどくさがり。

「そんなん知ってる」





だけど、だからこそ…


だからこそ、なんだよ。





「本当に私でいいんですか…」





先生は少し考えた後、話し始めた。





「親父は、１代で今のトップにまで上り詰めた。マナミさんの会社は、親父の事を創立当時から支えてくれたたんだ」





だから生まれた時から決まってたんだ。





「息子は俺しかいないし、後を継ぐのも俺だけ」





先生のお父さんが、ずっと守り続けてきたグループ。





「だから、俺は親父を裏切ることになる」





‘‘ これ以上失望させないでくれ ’’





事の重大さを改めて感じる。



先生と一緒にいたい。


だけどそれは、先生の憧れの人を裏切る行為だ。