先生はめんどくさがり。


ジン先生の言葉に勇気をもらって、学校が終わった後、先生に電話をかけた。



1回目は出ない。


それでも諦めずに何度もかける。



うざいとか鬱陶しいってどれだけおもってくれてもいいから。


今は声が聞きたい。



何度目か、やっとコール音が消えて…





「先生…!」


『ごめん、今は…』


‘‘ 譲くん、昨日の…’’





先生の声を遮って、電話越しに聞こえたのは女の人の声だった。



不安、恐怖、絶望、色々な感情が襲ってくる。


まさか……まさかだよね?



私はすぐに、電話を切る。



そんな訳ないってわかってても、ただ先生が女の人といるだけでこんなに辛いんだ…


それに何よ…譲くん…って……



私は会えないし、電話だってしてもらえないのに電話の向こうのあの人は…って。

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