先生はめんどくさがり。
あの後、何回か先生から電話がかかって来てたけど出るのが怖くて無視してしまった。
もしかしたら…って嫌な想像に駆られて不安で押し潰されそうで。
もう先生の声を聞かないまま、私たちは最後の学校行事を迎えた。
「私たち、34期生は本日をもちまして…卒業します」
私の言葉にたくさんの拍手と、たくさんの涙が見える。
先生…私、こんなことできるようになったよ。
バカで、頭悪くて、ガキだったけど、こんなに大きな仕事を任されたよ。
先生…
私、卒業するよ。
最後の教室。
すすり泣くクラスメイトを見ながら、私は微笑む。
「誠くん」
「ん?」
「I hate you.」