先生はめんどくさがり。


私が言い払った言葉に、3年は近くにあったバケツを思いっきり投げた。



もちろん中には水が入っていて、私にクリーンヒット。


全身びっしょびしょで、風が吹くと震えが生じるくらい。





「綺麗にしときな」





私を見て笑って、去っていく3年生にまた腹が立つ。


なんで私負けたみたいになってんの。





「まだ話終わってないんだけ…」


「何してんの?」





歩いて行く3年生の背中に、言葉をかけた時。


私の言葉を遮って、大好きな声が聞こえた。





「じょ、譲先生?!」


「何で?!?」





白浜先生の登場には、私もびっくりした。





「生徒指導室行く前に、心の準備しとくように」





ニコニコ優しく笑ってそう言う先生に、3年生は尻尾を巻いて走っていった。


情け無…

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