先生はめんどくさがり。
「そこ」
委員長が話しているのに、コソコソ被せて話している私たちに、白浜先生が声をかけた。
「静かにね」
「はーい…」
「すいませーん」
注意されて大人しくしていると、私のもう1つの隣の席に先生が座った。
反対の隣には啓太がいるのに、先生は膝に置いてあった私の手をギュッと握る。
それに驚いて、思わず先生を見るけど、私の目に見えたのは綺麗な横顔だけ。
そのまま手を下に降ろされると、先生の長い指が私の小さな指に絡まった。
絶対今、顔赤いよ…
恥ずかしすぎて下を向いていると、委員長の隣にいる保健室の先生に声をかけられた。
「江夏さん大丈夫?具合悪い?」
「い、いえ…!だいじょ、ぶ…です」