先生はめんどくさがり。


話し出さない私に先生は、そう言った。




トボトボと重たい足を持ち上げて、私は体育準備室に向かう。


その途中でも、頭に浮かぶのは服が乱れた先生と、奥にいた保健室の先生。





「はあー……」





高校生の私は、女として見られてないのに。


わかっていたのに、どこかで期待していた自分がいた。



バカだな…本当。





それから5分くらいして、準備室の扉が開いた。



ガラガラっと音を立てて入ってきたのは、多分白浜先生。


めんどくさそうに入ってきてるのも、想像つく。



そんな先生を見れば、泣いてしまいそうだから、私は机に顔をつけたまま動かないでいた。





「…おい」

< 47 / 284 >

この作品をシェア

pagetop