先生はめんどくさがり。
先生はそう言って、準備室を出て行った。
ガランと音をたてて閉まった扉を合図に、私の涙腺も切れる。
「何で…嫌いになれないんだろう…」
こんなとこ来なきゃよかった。
あのまま啓太と帰ってればよかった。
先生のことなんか…考えなきゃよかったのに。
後悔はしたくないのに、もうすでに後悔が募る。
…私って、やっぱりだめだな。
結局は啓太がいないと、何もできないんじゃん…
そんな思いも、今はこの準備室に消えていくんだ。