先生はめんどくさがり。
もう、舞台しか見えない。
啓太が隣でなんか言ってくるけど、そんなの関係ない。
「れ…」
「江夏?」
だけど、私を現実に戻すかのように低く聞きなれた声が、しつこい啓太の声を遮った。
…嫌な予感。
「はい…?」
「お前ただここに立っているけど、反省してるのか?ん?」
「してるよ。ずっと舞台も見てるし」
いや、反省はしてないけど。
舞台は見てるよ。
ちょくちょく啓太と無駄話もするけど。
「ホームルームが楽しみだな?」
「そ、そうだねー…」
超嫌な予感…
なに…
「町田。お前もな」
「あ、あはははは…」