次期社長と訳あり偽装恋愛
私に何が出来るだろう。
私は恋愛音痴だから、余計なことをして拗らせたら困るからあまり首を突っ込まない方がいいよね。
自分なりにアレコレ考えながら企画部に戻ると、先に戻っていた宮沢に声をかけた。
「ねぇ、さっきの飲み会だけど、二人だけで行ったらどう?」
「は?どうしてだよ」
怪訝な表情で聞き返してくる。
「だって、あの玲奈が合コンはコリゴリって言ったんだよ。気持ち的に弱ってるのかも知れない。ここは宮沢の出番でしょ。前に玲奈が彼氏と別れた時、宮沢のお陰で立ち直れたって言ってたし」
宮沢は「でも……」と言いながら思案している。
「私は用事が出来たとか言ってドタキャンするから、宮沢は気持ちを伝えたら?お節介なのは百も承知だけど、ここが動くときなんじゃない?二人がうまくいけば私も嬉しいし」
少しでも宮沢の背中を押してあげたい。
素直に思ったことを言えば、宮沢はギュッと唇を噛む。
「そうだな。覚悟決めるって言ったし」
引き締まった表情でそう言った。
私が出来るのは背中を押すことしか出来ない。
あとは玲奈の気持ちだけだ。
今は宮沢のことを意識していないみたいだから、これで少しは変わるかも知れない。
全ては宮沢次第だけど。