血だらけペガサス
朝の学活が始まるまで、
あと三十分はあった。
彼が教室に着いた最初の一人だった。
電気がついていない教室はガランとしていて、
なぜだか生温かかった。
倫太郎はスクールバックを机の上にドサリと放り投げると、廊下に出て、一階に向かった。
一階のC階段をちょうど降りたところには、
仲良し学級へと通じる扉がある。
綺麗な白をしたドアで、
銀色のドアノブが付いている。
倫太郎は深呼吸をした。
それから先生がいないか辺りを見渡してみた。
先生も、他の生徒もいなかった。
周りは非常に静かである。
普段は聞こえないはずの空調の音が低く聞こえた。
彼は、自分の胸の鼓動がだんだんと強まっているのを感じた。
ドキドキと胸が高鳴ってい