御曹司様の求愛から逃れられません!
「絢人。マナっちゃん」
そこへ、名前を呼ばれ、振り向いた私たちをオールバックの亮太さんが突然写真に撮った。
パシャッとフラッシュが光る。
ニシシシ、と亮太さんはいたずらに笑い、絢人さんも「おい」と笑い返す。
「今ちゃんと撮れたか?」
絢人さんはもう一度私と手を繋ぎ直し、それを見せつけるように顔の横に持ってきてから、再度撮るように促した。
もう一度、フラッシュが光る。
「はい。撮った撮った。ていうか、お前らどんだけ仲良いの」
私は恥ずかしくて硬い笑顔になっていただろう。
撮り終えた後も繋がれている私たちの手を見つめながら、亮太さんは首を傾げている。
「……絢人ってさ、絶対マナっちゃんのこと好きだろ」
亮太さんの話し方は独特で、特にこちらに同意は求めず気まぐれにそう呟いた後、そのまま披露宴会場へとスタスタ行ってしまった。
妙なことを言い残され、私はこの手をどうしようか迷っていると、絢人さんの方がスッと離し、今度は背中に添えられた。
「俺たちも行こうか」と呟いて、彼は披露宴会場へと歩みを進めていく。
……本当に、今日は心臓に悪いことばかりだ。
そこへ、名前を呼ばれ、振り向いた私たちをオールバックの亮太さんが突然写真に撮った。
パシャッとフラッシュが光る。
ニシシシ、と亮太さんはいたずらに笑い、絢人さんも「おい」と笑い返す。
「今ちゃんと撮れたか?」
絢人さんはもう一度私と手を繋ぎ直し、それを見せつけるように顔の横に持ってきてから、再度撮るように促した。
もう一度、フラッシュが光る。
「はい。撮った撮った。ていうか、お前らどんだけ仲良いの」
私は恥ずかしくて硬い笑顔になっていただろう。
撮り終えた後も繋がれている私たちの手を見つめながら、亮太さんは首を傾げている。
「……絢人ってさ、絶対マナっちゃんのこと好きだろ」
亮太さんの話し方は独特で、特にこちらに同意は求めず気まぐれにそう呟いた後、そのまま披露宴会場へとスタスタ行ってしまった。
妙なことを言い残され、私はこの手をどうしようか迷っていると、絢人さんの方がスッと離し、今度は背中に添えられた。
「俺たちも行こうか」と呟いて、彼は披露宴会場へと歩みを進めていく。
……本当に、今日は心臓に悪いことばかりだ。