御曹司様の求愛から逃れられません!
4.御曹司様の嫉妬
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「んん〜……あれぇ、樫木さん?ここどこですか……?」
目を覚ますと、満点の星空がゆらゆらと揺れていた。地に足がつき、タクシーが去っていくと、目の前には私の自宅マンションがそびえ立っている。
そうか……樫木さんと飲んでて、ちょっと飲み過ぎて……今何時?
腕時計を引き寄せると、時刻は十時。飲み始めたのが七時だったから、それからもう三時間も経ってる…。
「住所を言えるくらいの意識が残っていて良かったです。園川さんを連れ回した挙げ句に道端で眠らせるようなことがあれば、志岐本部長に許してもらえませんから」
そうか、樫木さんと絢人さんの話で盛り上がってたんだった。
……う、飲み過ぎた。でもこれで、土日は綺麗サッパリ絢人さんのことを忘れられる。
「園川さん、歩けますか?」
「んん〜……」
「……まったく、仕方ないですね。部屋は何階ですか。玄関まで送りますから鍵を貸してください」
私は言われるがままにバックからキーケースを出して手渡した。
もっと警戒すべきだったかもしれないが、絢人さんのために敵意を向けてきた人が私に何かするかもとはつゆほども思わず、私はだらりと彼に身を任せた。
「んん〜……あれぇ、樫木さん?ここどこですか……?」
目を覚ますと、満点の星空がゆらゆらと揺れていた。地に足がつき、タクシーが去っていくと、目の前には私の自宅マンションがそびえ立っている。
そうか……樫木さんと飲んでて、ちょっと飲み過ぎて……今何時?
腕時計を引き寄せると、時刻は十時。飲み始めたのが七時だったから、それからもう三時間も経ってる…。
「住所を言えるくらいの意識が残っていて良かったです。園川さんを連れ回した挙げ句に道端で眠らせるようなことがあれば、志岐本部長に許してもらえませんから」
そうか、樫木さんと絢人さんの話で盛り上がってたんだった。
……う、飲み過ぎた。でもこれで、土日は綺麗サッパリ絢人さんのことを忘れられる。
「園川さん、歩けますか?」
「んん〜……」
「……まったく、仕方ないですね。部屋は何階ですか。玄関まで送りますから鍵を貸してください」
私は言われるがままにバックからキーケースを出して手渡した。
もっと警戒すべきだったかもしれないが、絢人さんのために敵意を向けてきた人が私に何かするかもとはつゆほども思わず、私はだらりと彼に身を任せた。