俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「上」
「おい、リーバス!!」

レムが立ち上がり、俺の手を掴む。しかし俺の口は止まらない。

「ここはあなたの暇つぶしをするための場所ではない。事件や事故がないのなら、さっさとお引き取りください」

そう言い椅子に座ると、俺もデスクワークを始めた。

正直、貴族や王族と呼ばれる人物は好きではない。民に税をかけ、自分たちは好きなことをして遊んで暮らしている。質素な食事や衣服を我々が強制されている中で、貴族たちは豪華な食事を食べ、きらびやかなドレスやスーツを着て、毎晩のようにパーティーに明け暮れているからだ。

交番を貴族が訪れることはあまりない。あったとしても、くだらない自慢話や俺たちが働いている姿を物珍しそうに見つめているだけだ。

そんなことが少なくともあったので、俺は貴族や王族には自然と冷たくなってしまう。ますます刑事に間違えられるのだろうか?

レムは顔を真っ青にして、男性に謝っている。王族を怒らせれば間違いなく処刑。貴族を怒らせれば、仕事をクビにされる場合もある。それをレムは恐れている。
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