俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「上」
「世界は平和に向けて、少しずつ動いております。我々貴族の生活がさらに豊かになるのも、時間の問題でしょう。私の友人であるリーバス・ヴィンヘルムくんとその仲間たちが、我々の生活を救ってくれるはずです!」

あまりに身勝手な演説に、俺はもちろん、対策本部のメンバーたちは怒りに震えていた。ここにリリーがいなくてよかったと思う。

続いて行われた自分の演説で何を話したのか、俺は全く記憶がない。しかし、失敗をしたのは確かだ。ベルベット卿の顔は怒りで真っ赤で、周りの貴族たちはクスクス俺を見て笑っていた。

ベルベット卿が恥をかいたことで、俺の怒りは一時的に収まった。

「リーバス!あなた、よくあんな演説できましたわね!」

驚きで目を見開きながら、フローレンスが近寄ってきた。他のメンバーたちも俺のもとへ集まる。

「リーバスさん、何を話したのか覚えてないんですか?」とジャックが苦笑しながら訊ねる。俺は首を縦に振った。

「君、ベルベット卿を馬鹿にしてたんだよ!すごい勇気だね〜」とイワン。
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