俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「上」
「一番笑ったのは、「我々対策本部は、ベルベット卿の犬ではない!何でも自分の思い通りになると思うな!!この女たらしのクソハゲが!!」ってとこだネ!」

リーが思い出し笑いをしたがら言った。そんなことを本当に言ったのか、自分でも不思議だ。しかし、しまったともまずいとも思ったりはしない。むしろ生まれ変わったかのように清々しい。

そこへ、リリーとアレックスが帰ってきた。みんなは目を輝かせながら、「さっき、すごいことがあったんだよ〜」とリリーとアレックスに俺の演説内容を話す。

みんなが大爆笑しながら話すので、俺は恥ずかしさから今すぐ逃げたくなった。

「すごい!俺も見たかった〜」

アレックスはそう言って悔しがり、リリーは「本当なの!?」と驚いて俺を見つめる。

「あ〜……どうやら、本当……らしい。俺は全く記憶がないのだが……」

小さな声でそう言うと、リリーは「かっこいい!」と笑って手を叩く。

ベルベット卿からの冷たい視線はあるが、胸の中は温かかった。



パーティーが始まって二時間ほどが過ぎた。もう外は暗い。しかし、パーティーはこれからだ。
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