俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「上」
「心配しました。何かあったんじゃないかと……」

そう言いながら小町が微笑む。

「ごめんね〜。ちょっと用事で遅れちゃった!知らせようにもここの連絡先知らないし……」

「それは仕方ありませんね」

ジャックが姫君にするように、恭しくお辞儀をした。

「あら、ありがとう」

リリーが微笑む。

こうしている間も、俺の苛立ちは募っていた。

なぜ謝罪ではなく、謎の自己紹介を始めたのか。身長が百七十五センチもあったことは驚いた。しかし好きな食べ物などの情報はどうでもいい。嫌いな食べ物がピーマンやにんじんと言っていたが……お前は子供か!!思わず突っ込みたくなる。

「おい!お前!!」

俺が怒鳴ると、リリーは嬉しそうに笑いながら俺の方を向いた。

「初日から遅刻とはずいぶん非常識だな!!ここでは貴族や民は関係ない。お前のことを一から教育し直してやるから覚悟しておけ!!わかったな?」

俺が怒鳴っても、リリーは嬉しそうに笑っているだけだ。

「わかった〜!今度から気をつけるわ〜。だから……今日は……」
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