俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「上」

リリーは閉じられた扉を開け、「入って来て〜」と大声で言う。

その瞬間、様々な楽器を持った人々が現れた。ギターやドラム、ベースもあれば、バイオリンやトランペット、ホルンなどもある。服装から貴族などではなく民だとわかる。

「この人たちは私の国の音楽を愛する人たち！みんな、よろしくお願いしま〜す！」

リリーがそう言うと、楽器を人々が奏で始めた。とても明るいポップな曲調だ。

どこから出したのか、たくさんの飲み物や食べ物が置かれたテーブルをリリーは運んできた。

「さあ、歌って踊ってどんちゃん騒ぎしよう！パーティーの始まり始まり〜」

「ちょっと待て！！会議はまだ途中だぞ！！まだ自己紹介しかしていない！！何を勝手なことを……」

怒鳴る俺を無視して、最初にアレックスが「わ〜！フライドチキン！！」とテーブルの上のチキンに手を伸ばす。

それを合図に次々と代表者たちは、思い思いに楽しみ始めた。

フローレンスが歌い、ジャックが他国の代表と優雅に踊り、イワンはウォッカを飲み始め、チェンはお喋りを楽しんでいる。

オロオロと小町が俺の隣でみんなを見つめていた。