俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「上」
レムの言葉に現実を俺はようやく理解した。リリーに近づき、その頰をつねる。

「おい!来る時は事前に連絡くらいしろ!そして時間と場所を考えろ!今日は平日で俺は仕事だ!!お前のようにずっと遊んでいられるわけではない!」

「痛い!痛いよぉ〜!ごめんって」

リリーの頰から手を離す。触れた頰の柔らかさが、俺の指先から離れない。

「こんにちは!私はリリー・オクト!タンバリー国の貴族で〜す!」

リリーはレムに笑いながら自己紹介をした。

「えっと…こいつの同僚のレムっす!」

顔を赤くしながらレムが言った。こいつは美人に弱い。俺は深いため息をついた。もしもリリーに惚れたらめんどくさそうだ。

「それで?どうやってここまで来たんだ?お前は俺がどこの交番に勤務しているかは知らないだろう。さあ、さっさと吐け!」

疑問をぶつけると、リリーは笑って「イエッサー!!」と敬礼する。レムも「イエッサー!」と敬礼したので、後ろから頭を攻撃した。

「というか、リーバス!やっぱり刑事さんに向いてるよ〜。どんな凶悪犯もリーバスの目力でイチコロだよ!」

「何なんだ、それは!わけのわからないことを言ってないで、さっさと吐け!!」
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