俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「上」
「リーバス!私ね、いい案を思いついたんだ!」

その言葉に俺はため息をついた。リリーがそう言ってろくな案を出したことがない。パーティーのことばかりで、予算のことなどはお構いなしだ。

「私たちがお互いの国の文化に触れる機会を、たくさん作ってほしいな!お互いのことを知っていくってとてもいいことだと思うし」

リリーにしてはまともな案だ。それはみんなも思っていたらしい。

「いい案じゃん!」

「おもしろそう!」

そんな声があちこちから聞こえてくる。

「あと、私たちだけじゃなくて、一般の人も外国と関わる機会を作ったらどうかな?異文化交流会ってことで」

たしかに、一般人も他国と関わっていかなければならない。そう思ったので俺は、リリーに異文化交流会の計画書を作成して持ってくるように言った。



リリーのことだろうから、次の会議に持ってくるかどうか怪しんでいたが、まさかドリス国まで届けに来るとは思わなかった。
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