俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「上」
フローレンスや他の国の代表の女性も、みんな百六十センチほどはある。小町は小さいので心配になり、目で追ってしまうことはあった。

真面目で話もあったりするので、会議の休憩時間の時には政治のことなどを話したりする。いい意味で十九歳には見えない。

「リーバス顔赤いよ〜。…本当に好きなんだ」

リリーが不安を隠した笑顔を見せる。俺は鏡を見て自分の顔が赤いのか確かめたくなった。

たしかに小町は小さくて、美人だと思う。リリーが言った通り料理も上手で、よく差し入れを手作りして持って来ている。おまけに真面目でしっかりしている。

しかし、小町よりも俺は……目の前で不安そうにしているこいつから目が離せない。もちろん、何か変なことをしないかという心配からでもあるが、何かが違うと思っていた。

小町と違いとても子供っぽく、家事などしたこともない世間知らずの俺の嫌いな貴族の女性。しかし、目線が近いことが心のどこかでなぜか嬉しかったり、リリーに何かを教えられることが楽しかったりする。……本人には言えないが。
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