俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「上」
「……お前は……もう少し世間を勉強しろ!それだけだ!」

そう言うと、リリーは頰を膨らませる。

「そうじゃなくて!私のことは友達?仲間?」

そう訊かれると答えに困る。リリーに対して抱いているこの気持ちが何かよくわからない。

考え込んでいると、リリーの顔がだんだんと近づいてきた。キスをするのかと思うほど、近い。

「こら、離れろ!!俺も男なんだからな!!」

心臓に悪いと思い、俺はリリーの細い肩を掴んで自分の顔から遠ざける。肩の柔らかさに驚いた。

「じゃあ教えてよ〜」

「秘密だ!!」

「ええっ!何それ!」

俺はリリーから逃げるように立ち上がり、食べ終わった食器を洗い始めた。

この気持ちは、絶対に誰にも言わない。そう心に誓った。



リリーの異文化交流の計画書はリリーにしてはとてもよくできていた。

世界平和対策本部の会議で、俺は一人ひとりに計画書を配り、異文化交流を行うことを言った。
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