俺の同僚曰く、世界平和はどんちゃん騒ぎと笑顔でできている「上」

男性は俺を見て怯え始めた。今は自分でも恐ろしい顔をしているとわかった。

男性は何かを言い始めたが、タンバリー語なのでわからない。

「リーバス、この人は交流会を手伝ってくれている人よ。誘拐犯じゃないわ」

リリーが苦笑しながら言う。男性が何かを必死で訴えている。

「あははは！リーバス、お前やらかしたな〜」

腹を抱えて笑うレムをあとで殴ろうと心に決めた。

「すまん。勘違いだった」

そう謝ると、男性はリリーの手を引いてどこかへと行ってしまった。

しばらくすると、リリーが焦った表情で戻ってきた。

「どうした？」

何かあったのかという悪い予感がする。レムも心配そうな表情でリリーを見つめた。

「……今すぐ、ステージの近くにいる人たちを……いいえ！この公園にいる人全てを避難させて！！」

リリーは俺とレムの腕を掴み、叫ぶ。何事かと近くにいる人々がこちらを見つめる。

「……こっちへ行こう」

俺はリリーの手を引き、人気のない場所へと連れて行った。